ペルーに行ってみた。
インカ古道トレッキングでマチュピチュへ。

3月29日(月) インカ古道トレッキング2日目−4200mの峠越え

朝から元気にたくさん食べられる。
ペルーのパンはおいしい。何の変哲もないものなのに、素朴で味があるのだ。
私が日本でパン焼き機で焼いていた味を少し思い出す。
料理ももちろんおいしい。

今日から朝食後におやつが配られる。チョコレートやキャンディなどの菓子とくるみの入った小さな紙袋と、水に溶かすとジュースになる粉末など。
水筒に新しく沸かしたお湯を入れてもらって、さあ、出発。



今日はきつい登りがあるという。午前中にとにかく峠を登り切ってからランチになる。
ゆっくりゆっくり登っていく。急がなくていいんだけど、登りというだけですぐに息がきつくなる。ハアハアと息を吐くのに必死で、吸うほうが追いつかない。

意識して、息を吸う方に重点を置いてみる。そして先の山を見るとしんどいので、足元を見て一歩ずつ。すると、頭の中がクリヤーになって歩きも坦々と持続力がわいてくるようだ。酸素って大事なんだ。普段から私ってちゃんと呼吸するのを忘れがちなんだと気づいた。
しんどいときの感覚が、土を菊練りをしてる最中にそっくり。息がしんどくなってきて手を止め目をつぶると、まぶたの裏にすごい幻覚みたいな不思議な模様が動き回るのだ。あれって酸欠だったんだなあ。

私がハアハア言いながら登っていく同じ道を、他の女性メンバーはおしゃべりしながら歩いていく。うーむ、西洋人は体力あるのね。体格は似たようなもんだと思うのだけど、食べてるものがちがうのかなあ。スタミナに差がありすぎる。

延々と上りは続き、それぞれのペースで離れて歩くようになった。
私の前を歩いていた女の子ジョージアがついにヒイヒイ泣き出した。お父ちゃんにリュックを持ってもらって。
がんばれがんばれ!
私も。
限界まで歩き、休み、歩き、休み・・・。



ポーターさんたちもあちこちで休憩している。抜きつ抜かれつ。
「Hola(オラ)!」(こんにちわ)というと「Hola!」と返事が返ってくるのでうれしい。「Japonesa(ハポネサ)」(日本人)という言葉がちらっと聞こえたので、「Soy Japonesa(ソイハポネサ)」(私は日本人です)と言ってみた。
通じた!ポーターさんたちがニコニコして何か盛り上がってる。
調子に乗って「Me llamo YUKI (メヤモユキ)」(私の名前はユキです)とも言ってみた。
「オー、ジュキ」と親しげな返事が返ってきてうれしくなった。
どうやら私のツアーのポーターさん達だったようだ。日本人によく似ているので親近感があったけど、向こうもそうみたいだと感じてますますうれしくなる。

前を見上げると道の先に空が見えてきた。峠だ!先を歩く人の姿はまだアリンコみたいに小さいけど。一歩ずつ一歩ずつ。
峠の上から先に着いたツアーのメンバーが「ユキー!」って呼んでいる。一歩ずつ一歩ずつ。

そして、そして、ついに峠を制覇!標高4200m!
待っていたメンバー達と手をバシバシ合わせて、ヤッター!って喜びを分かち合う!
言葉はあまり通じなくても、同じ旅の仲間なんだという実感がわく。
撮ってもらった私の写真は、力強いポーズをしたつもりが、なんだか疲れてふにゃ〜となって血の気もないのだが、「極楽〜!」って笑顔をしている。



さあ、峠を登り切ってしまえば後は降りていくだけ、楽勝だった。

夢中で歩いていたためか、ふと気づくと、首にかけていたサングラスの柄がもう折れてしまっていた。あちゃー、成田で買ったばかりのキティちゃんサングラスが・・・・3日しか使ってないのにー、とほほ。なくしたものはもう戻らないのだ。

気を取り直し、楽しいランチタイム!スタミナのなさを実感しているので、食事といえばガツガツしっかり食べる。そして高山病予防のためにもガンガンコカ茶をのむ。

霧雨が降ったり止んだりする中を歩く。珍しい植物があれば撮る。歩く。
歩いて、食べ、出し、寝る。単純明快。人生、これが基本だ。
シンプル&プリミティブに生きたい。



今日のキャンプ地はPACAYMAYU(パカイマユ)。標高3500m。他のトレッキングツアーもみんな泊まる大キャンプ場だった。水洗トイレ小屋まであった。

テントに倒れこむように転がりこむ。あ〜極楽!横になることがこんなに楽だったとは。寝転がったまま靴を脱ぎ、バッタリ。そのまま昼寝。
ティータイムに起きて、ぼーっとしたままお茶をして、またばったり昼寝。
ディナーは呼ばれるまで気づかないくらい熟睡していた。
少し頭痛。激しく疲労している上に、クスコより高いところにいるんだよな。
寒いので毛糸の帽子をかぶったまま食事する。皆がだいじょうぶ?って気遣ってくれる。オーケーオーケーと空元気を出してみせる。

イギリス人のジュリアンが私を日本人と知って、ペルーの後日本に行くのだと言い、何か話しかける。ヒアリングできなくて、メモ帳に書いてもらう。
"TAKESHI's catsle TV program"。
「たけし城」!なつかしい!
イギリスの衛星放送でやっていて、"It's very funny"って。
おお!私も毎週見てたよ。おもしろかった。でもね、もうずっと前に番組は終わったんだよ、というと残念そうだった。

 

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