ペルーに行ってみた。
インカ古道トレッキングでマチュピチュへ。

3月28日(日) インカ古道トレッキング初日

朝、ホテルのロビーでトレッキングツアーのバスを待つ。

私と同じダッフルバッグを持ってトレッキングらしいスタイルの西洋人の中年夫婦がいた。同じツアーのメンバーだ。ドキドキ。「Nice to meet you」と話しかけられる。うわっ、ついに本番だ!カナダから来たダイアンとリチャード。
ダイアンが「By the way.ペラペラ・・・」としゃべり始める。「日焼け止めあるけど、私はそういうの嫌いだから使わない主義なので、あなた使わない?」と言ってるようだ、多分。
私は「ちょっとしかないけどまだ残ってるからいい」と言おうとしたが、「まだ」ってなんだっけ?「残ってる」はえーっと?・・・かなり基本単語が頭から抜け落ちているのに気づいてしまった。学校を出てからもう10数年たつのだ。
結局「No,Thank you.I have a little.」くらいでお茶を濁した。
他にも話しかけられたけど聞き取れず「はあ?え?」の連発で会話はあまりなりたたなかった。
こっちから話せるのは「Machupicchu is my dream!うっうー!」と大げさな喜びの表情を見せることぐらい。ああ、先行き心配。

ツアーのバスに乗り込む。みなそれぞれにおしゃべりをしている。私だけ独り者みたい。ブロークンイングリッシュで陽気に盛り上げるタイプでもないので、ひとり窓の外の風景をじぃーっと見ていた。

真っ青な空、天気は快晴!バスは昨日と同じ道をたどってオリャンタイタンボへ。

オリャンタイタンボで降りて、小さな博物館を見る。
そして、トレッキングに必要だという杖を買う。竹の先に安っぽい織物の握りがついたものだ。昨日は全然無視していたのだけれど、買うそぶりを見せるととたんに、何人もの売り子に取り囲まれ、何本もの杖を差し出された。その中から「これにするのじゃ」とえらそうに選んだ。ちょっと気分がいい。

再びバスに乗り、「Km82」駅(標高2600m)についた。ここからトレッキングを始める。
大勢のポーター達が荷物の仕分けをしている。一人25kgまで背負うそうだ。
線路を渡りゲートでサインをして、つり橋を渡ってさあスタート!意気揚々!



しばらく行くとすぐに遺跡があった。へえっ珍しい、遺跡がこんなところに、と驚いたが、トレッキングコースはインカトレールといって昔のインカの飛脚が通った遺跡間をつなぐ古道なのだ。何もわかってなかったアホな私であった。

ポーター達がどんどん私達を追い抜いていく。こちらはデイパックに杖、ハイカットのトレッキングシューズというスタイルなのに、ポーター達は巨大な荷物をマンタや紐で背負い、素足にサンダルばきでタタタッと走るように去っていく。さすが。

1日目はわりあい平坦な楽な道だった。あっという間にランチタイム。
アンデスの高山を見上げる草原で、赤いペルー的な敷物が掛けられた簡易テーブルに、コックさんがランチをサーブしてくれた。
うれしくて料理の写真を撮る。青空の下、おいしい!

再び歩き出す。見たことのない花や変わった植物、そして遺跡が出てくるたび写真を撮る。
llactapata(リャクタパタ)遺跡を通過。



たいした登りでもないが、やはり息がけっこうきつい。小さな集落で休憩。昔飼っていた犬にそっくりなヤツが私達のそばをじっと離れない。誰かがリュックをガサガサすると、食べ物が出てくるのを期待して、その人の前におすわりしてじーっと待つ姿がかわいい。

インカトレール最後の集落huayllabamba(ワイリャバンバ)を過ぎて、キャンプサイトに到着。
もうテントが張られている。各テントの前にお湯の入ったたらいが置かれ、それで汗で汚れた身体を拭いて着替えた。
いつもの私のバイクツーリングを思うと、ほんと至れり尽くせりの楽な旅だなあ。

しばらくしてティータイム。おやつを食べていたら、突然クッキーを貼り付けた生クリームのケーキが出された。今日が誕生日のメンバーがいるのだ。「ハッピーバースデイ・・・♪」と皆で合唱してろうそくの火が吹き消される。なんだかキャンプのこういうイベントは楽しいものだ。

ティータイムが終わった後、テントの中から見える大きな山をスケッチしてみる。独り遊び。月が荒々しい山の上に出てきた。ああ、私は今アンデスにいるのだ。



1時間ほどしたらもうディナーだ。運動したせいかいくらでも食べられる。
全てがうまい。
デザートにはバナナのフランベ。コックさんが目の前で調理してみせてくれる。アルコールの燃える青い炎がきれい。

 

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