3度目の北海道ツーリング。
礼文島での愛とロマンの8時間。

8月1日 走り過ぎ
(富良野→留寿都→小樽)

朝、オートバイをよく見るとエンジンに油のしみがベッタリついている。
ああ、今度はオイル漏れか。
いろいろ何でも起こるなあ。
オイルレベルの窓を覗いたが、オイルはさっぱり見えない。
また今日も朝から冷や汗。
富良野のバイク屋へ直行。
朝早く店は開いていないのに無理にオイルを売ってもらった。
ちょうど同じ時、カワサキのライダーがやってきて、同じようにオイルを買っていった。
1Lのオイルは丸々入ってしまって、またオートバイに負担をかけていたことを知り反省。

今日は富良野でカワサキのコーヒーブレイクミーティングというイベントがあるらしいとあちこちで聞いた。
せっかくカワサキに乗ってるし、せっかく富良野にいるし、雨も降っていないのだからと参加してしまう。
ほんとは今日中に小樽に着かないと明日のフェリーに乗れないから、一刻も早く出発したいのに、興味の方が勝ってしまった。

マグカップとステッカーをもらってうだうだコーヒーを飲むだけのイベントなのだが、次々とカワサキのオートバイがやってきて、広い駐車場がカワサキ車で埋めつくされるのは壮観だ。
結局ジャンケン大会も賞品は当たらず、イベントが終わる13時半まで居残ってしまった。


全部カワサキ車。

走り出す時、ちょうど雨が降り出す。
チキショー。
小樽が最終目的地なのだけど、実は留寿都に寄りたい。
行きのフェリーで知り合ったタケウチさんが紹介してくれた陶芸家のイマムラさんに会ってみたいのだ。
時間はぎりぎり。
間に合えば縁があったということ、間に合わなければそれであきらめよう。
そう決めてとにかく走る。
雨が厳しい。
負けるもんか。

18時過ぎ留寿都に到着。
イマムラさんちまでの道順は知らない。
18時半までに家が見つからなければあきらめると決める。
道端のガレージで焼き肉をしていた人に声をかけてみると、一発で場所がわかってしまった。
さすが。
イマムラさんが有名人なのか縁があったからか。

訪問してみると奥さんが出てきた。
ご本人はいないそうで少しがっかり。
でもギャラリーや工房を見せてもらい、いろいろ話をうかがった。
娘のアトピーの治療のため、京都から何のつてもなしに北海道に移住してきて、それでも人の縁が縁を呼んで、順調に仕事を続けることができたそう。
うらやましい限りだ。

私も今回の旅で縁というものをよく感じた。
人の縁もあれば運命の縁もある。
いろいろトラブルもあったけど、うまい具合に神様が順序を整えてくれて、私を死なせなかったのだろうかと考える。
チェーンのトラブルでバイク屋に行かなければ、ブレーキパッドは完全になくなっていたはず。
礼文にバイクを持って行かなければ、あのバイク屋に行けたかどうかわからない。
カワサキのミーティングだって、富良野にいなければ知らなかったし、オイル漏れがなければ寄らなかったかも。
タケウチさんと会わなければ、留寿都まで来なかった。・・・

小樽に向かって雨の夜道を走る。
毎朝チェーンにオイルをさすのだが、毎日雨でオイルが落ちてしまう。
今日もすでにガラガラと音が出ている。
道端にオートバイを止めてオイルをさす。
ところがスタンドの立て方が甘く倒してしまった。
情けない。
荷物満載でギアも入っていないものだからずるずる滑って悪戦苦闘。
見かねた人が寄ってきて助けてくれた。
情けない。

これは警告だ。
とにかく小樽まで走れば終わりという気の弛みとあせりに対する警告だ。
今私のやるべきことは無事に小樽まで走りきること。
早く着かなくったっていい。
心を入れ換え、それからはゆっくりと超安全運転で走った。

小樽では、礼文島の4時間コースを歩いた人と偶然再会して驚いた。
彼は今晩のフェリーで帰る。
私はフェリー乗り場のそばの公園でこっそりキャンプ。

 

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